大牟田市議会 > 2005-03-03 >
03月03日-05号

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  1. 大牟田市議会 2005-03-03
    03月03日-05号


    取得元: 大牟田市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-19
    平成17年 2月 定例会(第431号)            平成16年度大牟田市議会第5回定例会会議録                  平成17年3月3日           平成16年度大牟田市議会第5回定例会議事日程(第5号)                 平成17年3月3日                 午前10時00分 開議日程第1 議案第89号~第121号、報告第17号~第22号上程(39件)(質 疑 質 問)本日の会議に付した事件(議事日程のとおり)出席議員名 1番  古 庄 和 秀 議員 2番  大 橋 克 己 議員 3番  湯 村 敏 則 議員 4番  高 口 講 治 議員 5番  橋 積 和 雄 議員 6番  森     遵 議員 7番  平 山 伸 二 議員 8番  塚 本 岩 夫 議員 9番  西 山 照 清 議員 10番  入 江 裕二郎 議員 11番  塚 本 二 作 議員 12番  藤 田 次 夫 議員 13番  松 尾 哲 也 議員 14番  城之内 義 観 議員 15番  北 岡 恭 子 議員 16番  久木野 眞 二 議員 17番  吉 田 康 孝 議員 18番  長 野 スミ子 議員 19番  三 宅 智加子 議員 21番  中 島 正 憲 議員 22番  田 中 琢 美 議員 23番  寺 島 道 夫 議員 24番  小 野   晃 議員 25番  猿 渡 軍 紀 議員 26番  永 江 利 文 議員 27番  坂 田 敏 昭 議員 28番  城 後 正 徳 議員 29番  山 口 雅 弘 議員 30番  矢 野 太刀男 議員欠席議員名 20番  金 子 恵美子 議員説明のため出席した者 古 賀 道 雄  市   長 稲 永 裕 二  助   役 江 野 靖 夫  収 入 役行財政改革推進室 中 尾 昌 弘  室   長企画調整部 木 下 勝 弘  部   長 島 内 英 臣  次   長 中 尾 清 志  企画振興課長 中 原 修 作  財政課長行政管理部 村 上 義 弘  部   長 松 田 雅 廣  次   長 大久保 徳 政  人事課長契約検査室 豊 武 数 実  室   長市 民 部 松 尾 聡 明  部   長保健福祉部 平 塚 充 昭  部   長環 境 部 喜多條 成 則  部   長経 済 部 樋 口 弘 之  部   長 角 中 正 博  産業振興担当部長都市整備部 山 本 一 秀  部   長市立総合病院 石 橋   保  事務局長消防本部 西 山 高 廣  消 防 長 池 松 國 雄  次長・消防署長企 業 局  村 上 寧 浩  局長・企業管理者職務代理者教育委員会 荒 木 和 久  教 育 長 浦   康 之  教育部長事務局職員出席者 田 口 文 博  局   長 葭 原 節 哉  次   長 城 戸 智 規  主   査 内 山 勝 司  書   記 有 田 宗 玄    同 内 野 貴由希    同 古 賀 清 隆    同午前10時00分 開議 ○議長(藤田次夫)  定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に印刷配付のとおりであります。御了承願います。 直ちに、議事に入ります。 △日程第1 議案第89号~第121号、報告第17号~第22号上程(39件) ○議長(藤田次夫)  日程第1、議案第89号から同第121号まで、及び報告第17号から同第22号までの39件を一括議題として、本日の質疑質問を行います。 発言通告の順に従い、発言を許可します。最初に森 遵議員。〔6番 森  遵議員 登壇〕 ◆6番(森遵)  おおむた・市民党を代表いたしまして、発言通告に従い質問いたします。 大きな1番、市長の政治姿勢について。 小さな1番、平成17年度予算について。 昨年の公共施設見直し方針に始まり、行財政運営に関する基本方針職員配置適正化方針、外郭団体の見直し、財政再建緊急3か年計画2004と、次々に行財政改革の指針が策定されました。「まだまだ甘い」「いや、もっと慎重に検討すべきだ」など、人により、または事案により評価はさまざまですが、長年手がつけられなかった課題について次々と着手し、結論を出してきていることは率直に評価いたします。本気になってこそ本物の知恵が浮かんでくる。議会がどうとか組合がどうとかではなく職員1人1人、議員1人1人が、自分はどう考えるのか、自分はどうしたいのかが問われてきているのだと思います。 さて、本議会において平成17年度予算が提案されました。残念ながら、我が会派にとっては見過ごせない内容となっています。市長の話を聞いていますと、決算ベースで単年度収支の均衡を目指した財政再建の第一歩を踏み出した予算ということでありますが、退職金基金が計上されていません。財政再建緊急3か年計画2004では、2億円の減額修正をされているものの、退職金の基金積み立てを見込んでいます。 もともと退職者数がピークを迎える時期、平成22年・23年に備えて、あらかじめ積み立てておこうということで行われているものです。平成14年以降2年間、財政逼迫を理由に積み立てが先送りになっていましたが、緊急3か年計画では、その分も含めて積み立てることとなっていました。 予定では平成16・17年分で合計12億円ほど積み増すことになっており、それまでに積み立ててあった分も含めると16億円分計算が合いません。退職金基金が予定どおり積み立てられていたと仮定すると、財源不足は30億円を超える。大牟田の平成17年度予算の本当の姿は空財源30億円超、これがおおむた・市民党の認識であります。「財源不足額、昨年より3億円減って14億円、単年度収支均衡予算」、これが大牟田の現在の財政状況について誤ったメッセージを職員や市民の皆さんに与えるのではないかということを大変危惧しております。 事実、私どももこの説明を受ける前までは、随分と財政が立ち直っているなあと勘違いをしておりました。現状をありのままに示すことが改革の第一歩というより、前提条件になると思います。財政に対する認識、危機感が違えば、幾ら議論を重ねてもなかなか合意を得るのは難しいと思います。市長が目指しているのは、長期的な視野に立った財政の立て直しによるまちづくりへの財源確保であり、平成17年度の単年度の収支の均衡ではないはずです。 そこでお尋ねいたします。 質問1、なぜ平成17年度退職金基金積み立てなかったのか。今後の財政運営に対し、退職金の問題についてどう考えているのか。 質問2、市長は、これで財政再建にめどが立ったと考えているのか。 小さな2番、公務員文化について。 人材育成方針能力業績評価制度について、現在検討中ということですが、我が会派でも常々主張をしてきた部分ですので、ぜひ進めていただきたいと思います。しかし、制度をつくればそれで問題が解決するわけではありません。 市長の昨日の答弁を聞いていて、若干制度への期待が大き過ぎるのではないかというふうに感じました。制度はあくまで形であり、その制度の中で働く人も制度を運用する人も人です。私の経験でも、働く現場において学ぶものが圧倒的に多かったと思います。 先日、埼玉県の上田知事が大牟田で講演をされておりました。その場でたまたま市長とお会いしましたが、制度以前に指示の仕方やヒントの与え方で、大きく変化した職場の話が幾つか紹介されておりました。発想や取り組み方の改革が最終的にはポイントになると思います。 初めの第1歩、車輪を回すのは、やはりリーダーである市長の仕事です。一連の行革方針策定段階で、少しずつ庁内が変化しているのを感じてはいますが、まだまだ全庁的な変化を感じるには至っておりません。 民間経営者の視点による市長の職員への的確な指示やアドバイスは、最も私たちが期待する部分でありますが、これまでの1年半において感じられたこと、考えられたこと、取り組まれたことを教えてください。 大きな2番、清掃行政について。小さな1番、自主運営自主管理について。 この問題については、昨年の3月議会で問題提起をして以来、おおむた・市民党として継続的に質問をしてきております。ずばり伺います。 質問1、現在の職場管理収集計画や勤務状況の把握などは、きっちりとなされているのでしょうか。 質問2、今後の対応について具体的な考えがあればお聞かせください。 小さな2番、有料指定ごみ袋導入について。 制度の導入について、まず基本的に賛成であるということを申し上げます。私も不用意に使っていましたが、ごみ有料化という表現が市民に誤解を招いている部分があるのかなというふうに思っております。もともとごみ処理は費用がかかっている。つまりごみは無料だったわけじゃないということです。制度の導入自体は、ごみ処理にかかる費用をだれがどのように負担をするのかの問題だと認識しております。税金で全額を負担するのか、ごみ袋の有料化という形で排出量・受けるサービスに応じた負担を処理コストの一部分についてお願いするのかということです。 いずれにしても、市民が処理コストを負担することに変わりはありません。むしろ、制度の導入による効果として、これがごみの減量につながり、ごみ処理コスト削減につながるというのであれば、他都市の状況なども見れば、むしろ遅過ぎたぐらいであると思います。 ただ、財政が厳しい時期の導入で、制度による収入増をほかの市民サービスなどの形で還元できないというのが残念であります。タイミング的に財政難による負担増、市民へのつけ回しというのは、正直な市民感情だと思います。そういう意味では、私どもも市民の理解を得られるように今後努力し、協力していかなければならない、そう思っております。 2点質問いたします。 質問1、ごみ袋代50円とシール代500円の根拠、理由についてお答えください。 質問2、市民への周知、説明についてはどのようにするつもりでしょうか。制度の実施時期は、いつごろを考えていらっしゃるのでしょうか。 小さな3番、民間委託に対する考え方。 質問1、民間活力導入方針に沿った検討では、ごみ・し尿収集業務については、今後どのように進めていくつもりでしょうか。 大きな3番、男女共同参画について。 先日、男女共同参画推進委員会からの提言が出され、6月の条例制定を目指し、準備が進んでいることと思います。ここでは繰り返しませんが、昨年の3月議会で、幾つかの懸念される具体的な事例を挙げ、我が会派の男女共同参画についての考え方について述べさせてもらいました。 性差別や暴力などの人権侵害への対策や、男女がお互いに尊重し協力し合って、よりよい社会をつくろうという趣旨、条例制定そのものに異を唱えているわけではありませんが、現時点において諸点、整理・確認しておきたいことがありますので、お伺いいたします。 男女共同参画の大部分の議論は、男女の特性をめぐって行われております。私は、女性が社会に対して不平等感を感じているということは理解しますが、それを性差の解消といったことで解決しようとするのは行き過ぎだと思います。 例えば、県教育委員会が先生向けに出している男女共同参画教育指導の手引きの中に、「男女共同参画教育のねらい」として、「性差の正しい認識」の項目があります。そこで「身体的・生理的性差の理解、心理的・気質的性差の解消、社会的・役割的性差の解消」とあります。最初に、この手引きを見たときには非常に驚きました。男女には、生理的・身体的な性差以外にも、そこから派生する性差は当然あり、その特性は特性として尊重しながら、どうやってお互いがより前向きに協力し合って生きていくかが本来の姿だと思います。 ここで、マザーテレサが1995年北京での国連世界女性会議にあてたメッセージの一部を紹介します。 皆様が神の計画の中で女性の特別な役割を知り、それを愛しみずから敬うことにより、女性たちが一生を通じてその計画を実現することを望みます。私は、私が貧しい人々にしているように、自分たちも行いたいという人に対して、しばしば「私ができることはあなた方にはできないし、あなた方ができることは私にはできないことがあります。しかし、一緒になってやるなら、神のためにすばらしいことができます」と申し上げます。男性と女性の間の違いは、ちょうどこのようなものなのですといった文章の後に、母性の大切さ、中絶への反対姿勢、家族のきずなの大切さを訴えています。 ちなみに、このメッセージは5年後の2000年に公開されたということです。パブリックコメントでも、マザーテレサと同様の懸念をあらわした意見が多く出されています。 ここで私が言いたいのは、マザーテレサが言ってることが絶対であるとか、彼女が言ってるから正しいとかということではなく、世界的な取り組みに対して日本がおくれているとか、一時的な風潮に流された形で条例をつくるのではなく、現実の解決すべき課題にどう取り組んでいくのか、自分たちで考えた条例にすべきであるということです。 大牟田は他都市に比べ条例制定がおくれたために、全国のさまざまな事例や議論を参考にすることができます。そういう意味では、6月までに十分煮詰める時間はあると思います。 今回の条例制定について陳情が出ております。そこには、「男女共同参画社会基本法の理念に沿った内容のものとし、男女が互いの特性を認め合いながら」など、「男女共同参画社会の理念に反する内容を条例に規定しないこと」というふうに書かれております。 そこで市長にお伺いします。 質問1、男女の特性を認めることは、基本法の理念に反するのでしょうか。 またパブリックコメントでは、オンブズパーソン制度の導入を求める声が多く出されています。これらの意見は、条例を実効性あるものにしたいということだと思いますが、質問2、現在の相談件数と今後の対応についての考え方をお示しください。 以上で、壇上の質問を終わり、答弁によっては自席より再質問させていただきます。 ○議長(藤田次夫)  古賀道雄市長。〔古賀道雄市長 登壇〕 ◎市長(古賀道雄)  森議員の御質問にお答えいたします。 まず大きな1点目、市長の政治姿勢についての中の小さな1点目、17年度予算案につきまして退職手当積立基金への積み立てを計上しなかった理由、そして計上しなかったことで財源不足が減って財政再建にめどがついたと思っているんじゃないかというような、この2点についてお尋ねでございます。関連がございますので一括してお答えいたします。 議員御案内のとおり、退職手当積立基金は退職者の増加による財政負担の緩和を目的として設置された基金でございます。退職者につきましてはピークとなります22年度、いわゆる団塊の世代が退職されるときは多額の退職金を支払わなければならず、大きな財政負担を覚悟しなければならない状況でございます。 退職手当積立基金積み立てができていれば、単年度における退職金の負担軽減となりますことから、16年度の当初予算では7億6,000万円の積み立てを予算化し、また、職員配置適正化方針に基づき、退職金の負担の年度間における平準化を図るために早期退職制度の拡充を行ってまいりました。しかしながら、16年度は三位一体の改革等の影響により非常に厳しい財政状況となり、赤字の大幅な増加が見込まれましたことから、退職金の財源として退職手当債の借り入れを行うことと判断いたしたところでございます。この退職手当債の借り入れの要件といたしまして、職員条例定数の削減、退職手当積立基金の取り崩し、そして積み立ての取りやめを行うということが求められておりまして、こういった考え方に基づいて2月議会に予算の補正をお願いいたしたわけでございます。 17年度の予算につきましても、積み立てを行うことといたしておりましたが、議員御案内のとおり、約26億円もの財源不足が生じたことから、財政再建緊急3か年計画2004に掲げた追加施策に取り組み、当初の財源対策にはほど遠い18億円近い効果額、これを予算に計上いたしましたが、それでも19億円近い財源不足となりましたことから、財政再建準用団体転落阻止財政健全化のためには14億円を超える空財源は組めないと判断いたしまして、予定をしておりました退職手当積立基金への積み立てを断念いたしたところでございます。 議員お尋ね財政再建のめどでございますが、財政再建の一つのめどとしております8億円余の累積赤字を一度に解消することは今の財政環境では非常に難しい状況でありますので、まずは17年度決算において単年度収支均衡を達成し、徹底した行財政改革を進めながら確実に効果を出し、単年度収支で黒字を継続し、それを積み重ねることで、累積収支を黒字に転換することが財政再建につながると考えております。 また、今後の退職者の増加に対する対策といたしましても、職員配置適正化方針に基づき計画的に人件費総体の抑制を図りますとともに、申し上げましたような財政健全化を進めていく中で財政状況を勘案しながら、少しでも積み立てを行っていきたいと考えております。そのほかに退職者数の平準化を行うための方策も打っていきたいとこのように考えております。 したがいまして、今回の17年度予算編成によって財政再建がなっておるという意識はありません。これからが、さらなる厳しい状況があるというふうに想定をして、引き続き行財政改革に取り組まなければならないというふうに考えております。 次に大きな1点目の小さな2点目、職員の意識改革等に関しましての御質問にお答えいたします。 今後の行財政運営に当たりましては、限られた行政資源の効率的な活用を図って、市民満足度の観点に立って成果を重視した経営型の行政運営の変革を進めることから、職員の意識改革と組織の活性化を図ることが非常に重要な課題であるととらえております。このことから、現在、組織風土調査の結果を踏まえて、「職員が育つ職場風土」「伸びる職員研修」「生きる人事制度」などを柱とした新たな人材育成基本方針の策定を行っております。 17年度におきましては、この人材育成方針に基づき、能力評価と業績評価を基本とした、本市に適合する育成型の人事評価制度の制度設計を行うことといたしております。この業績評価におきましては、具体的には目標管理制度を導入し、上司と部下との面談を通して組織目標と個人目標を一致させ、いわゆるプラン・ドウ・チェック・アクションのサイクルを回した仕事のやり方、こういったものを庁内に定着をさせていく。そして最大の経営資源である職員が、さらにやる気を持ち、能力を最大限に発揮できる制度の構築に取り組んでまいりたいとこのように考えております。 さらに制度の構築のみならず、職員みずからが市民の目線に立ち民間的発想も取り入れるなど、創意工夫と主体的、前向きに挑戦する姿勢を常に心がけることが重要であると考えております。このようなことからも気づき、みずから気づく。気づきと意識づけのための「伸びる職員研修」と「育つ職場風土の取り組み」が不可欠でありまして、これまでのOJT、いわゆるオンザ・ジョブ・トレーニングから、職場の中で仕事を通じて気づき学習する、能力の向上を図るOJL、いわゆるオンザ・ジョブ・ラーニングの複合的な推進など、仕事への取り組み方に対する意識改革にも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 また、先ほどの御質問の中で、市長就任1年余り過ぎたところで、従来の公務員文化の改正に関してどのように感じておるかという御質問に対してお答えをいたします。 この1年有余、私としては市政公約を掲げて市民の負託を受けて就任をしておりますことから、市政公約に基づいた行財政改革を推進してまいりました。その一つの手段として毎日8時から部長との早朝会議を開きまして「ほう・れん・そう」、報告・連絡・相談、こういったことをやって意思疎通を密接に図りながら、そして庁内には行財政改革推進会議を開きまして、現状の大牟田市の行財政の状況を分析し、そして改革案をみんなで検討してきたわけでございます。 その結果、公共施設の見直しを初め、これからの大牟田市の行財政運営基本方針、そして財政再建緊急3か年計画2004、そして職員の配置適正化計画、こういったものを策定いたしまして、1年間その策定と実行・実現に邁進をしてきたところでございます。 その集大成といいますか、まだその一部ですけれども、これが17年度の予算編成に盛り込まれ、今議会において提案をして皆様方の審査・審議をお願いし、理解と協力を求めるということになっておるわけでございます。 公務員文化につきましては、今後におきましても人的資源の最大活用による組織の活性化をぜひとも成し遂げ、地方分権への的確な対応とまちづくりの推進に努めてまいる所存であります。 次に大きな2点目、清掃行政についての小さな1点目の自主管理自主運営についてお答えをいたします。 ごみ・し尿の収集業務につきましては、市民生活に直結し、直接市民に接する機会も多いことから、一般職員が主体的に収集計画を作成し、勤務の状況等、本来、管理職が行うべき管理的業務につきましても、配車計画とのかかわりから現場で行い、収集時における市民の方々のさまざまな御要望に迅速かつ的確に対応する体制を構築し、今日に至っているところでございます。 清掃業務の現場におけるこのような活動につきましては、職員みずからが主体的に現場での問題・課題の解決に取り組むこととして評価すべきものであると考えております。しかしながら、今日、環境行政が複雑・多様化する中で、本市におけるさまざまな課題に的確に対応するためには、適正な服務管理や管理責任の明確化が必要であり、早急に効率的・効果的な体制の構築を図りたいと考えております。 次に、有料指定袋の導入について、いま一度私の考えを述べさせていただきたいと思います。 我が国におきましてはリサイクル諸法の整備、廃棄物処理法の改正などにより、循環型社会の推進・強化が図られようとしている中にあって、中央環境審議会廃棄物リサイクル部会におきましては、有料化により、ごみの発生抑制や排出実態に応じた負担の公平性が図られること、また、住民の意識改革にもつながることからガイドライン策定等を通じて、市町村を支援し有料化を国の方針として地域の事情を踏まえた有料化を推進することが検討されております。 また、ごみ有料制を導入されている県下の自治体は、平成16年現在で97市町村のうち90市町村でありまして、国の方針もあり、今後、福岡市、大阪市を初め全国的に料金の見直し・有料化の検討が行われようとしております。 本市といたしましては、財政再建緊急3か年計画を策定し、自主再建を目指しているところでございます。特に追加施策を盛り込んだ財政再建緊急3か年計画2004においては、経常経費縮減方策管理的経費の縮減、官民役割分担及び民間活力導入の推進方策、受益と負担の適正化等の項目を挙げ、経常経費縮減方策では人件費抑制のための職員給与の削減、職員数の削減を図るなど、聖域なき行財政改革に取り組んでいるところでございます。 また、受益と負担の見直しを図る中で有料指定袋の導入につきましては、市民の皆様にも一定の負担をお願いするということで、提案をいたしているところでございます。 いずれにいたしましても、今回ごみの有料制を導入することによりまして、受益と負担の均衡を図るとともに、ごみの発生抑制・減量化・資源化を推進し、生活環境の保全と資源の有効利用を図ってまいりたいと、このように考えております。 次に大きな3点目、男女共同参画についてのお尋ねでございます。 男女共同参画の推進につきましては、昨日の長野議員の御質問にもお答えいたしましたように、本市が目指す活力ある大牟田を形成していく上からも重要な課題と認識しており、現在、その指針となる条例制定に向けての作業を進めているところでございます。私からは、男女共同参画についての基本的な考え方となります男女の特性論についてお答えをいたします。 議員からは、男女の特性を認めることは基本法の趣旨に反するかというお尋ねでございます。男女の特性論につきましては、議員の御指摘にもございましたように、さまざまな考えがあることを承知いたしております。 一般的な考え方として内閣府の考え方を御紹介しますと、男女共同参画は男女の特性、いわゆる男らしさ、女らしさや伝統や文化を否定するものではないとされております。 また一方では、固定的な男らしさ、女らしさの強調が社会的な差別的な取り扱いを生み出すなど、男女共同参画社会を阻害する場合には是正・改善されるべきであるという見解が示されておりまして、私も内閣府のこのような考え方につきまして、特性論についてはそのように理解をしているところでございます。 私からの答弁は以上でございます。残りの諸点につきましては所管の部長から答弁をさせます。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  森遵議員の御質問のうち市長の答弁を補足させていただきます。 大きな2点目の清掃行政についての2点目、有料指定袋導入の件につきまして指定袋50円、大型ごみシール500円の根拠・理由についてお答えいたします。 今回、有料指定袋の価格設定に当たりましては、幾らにすれば減量に効果があるか、市民への過重な負担にならないか、実際にかかっている処理経費に対してどの程度の負担をお願いするか、また、周辺自治体とのバランスなどを検討いたして提案をいたしたところでございます。 ごみ処理費を平成15年度決算額をもとに建設経費を除いたところで試算しますと、45リットルのごみ袋に7キログラムのごみが入るといたしまして、1袋当たりの処理単価は278円となります。国の調査によりますと、全国の有料袋導入自治体の費用負担は20%以下が望ましいという回答が多かったこと。それから福岡県内の市町村の有料指定袋の平均価格を参考といたしますと、35リットル以上の袋で42.4円であったことから、278円の20%を市民の皆様方に御負担をいただくということで50円と設定いたしたところでございます。 また、大型ごみシールにつきましては、県内の他の自治体の価格を参考に、大きさによる段階制をとっている自治体等もございますが、本市といたしましては1品目当たり500円として御提案をさせていただいたところでございます。 次に、実施時期についてでございますが、指定袋の製作依頼、販売指定店の依頼等を行いながら、今回、市民の皆様方に御負担をお願いするわけでございますので、十分御理解をいただくための地元説明会等の開催などを行いながら、10月実施に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 次に3点目、民間委託に対する考え方についてお尋ねでございます。 今後、住民サービスに支障を来さないよう、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の趣旨に従いまして、民間業者の指導・育成を図りながら、民間活力導入に関する方針に掲げております導入検討項目に十分留意をしながら検証を行い、職員配置適正化方針との整合を図りながら計画的に導入を図ってまいりたいと考えております 以上でございます。 ○議長(藤田次夫)  松尾市民部長。 ◎市民部長(松尾聡明)  大きな3点目の小さな2点目、男女共同参画条例の苦情処理等についてのお尋ねでございます。 男女共同参画条例につきましては、先般、男女共同参画社会推進委員会から市民意見募集の結果を含めまして提言を受けたところでございます。 議員お尋ねの苦情処理につきましては、市民意見の中でも、苦情処理に関する意見が多数寄せられております。その趣旨は、条例ができても実効性が担保されなければ、絵にかいたもちになるのではないかという意見でございます。現在、その提言を踏まえまして、本市の男女共同参画推進本部等におきまして、条例内容について検討しているところでございます。 また、現在の女性センターにおける相談件数につきましてお尋ねでございますが、14年度の相談件数は343件、15年度は342件と推移しております。その主な相談内容は家庭内の不和、生活上の問題など多岐にわたることから、関係機関とも連携を取りながら、女性相談員による対応をしているところでございます。 いずれにいたしましても、苦情・相談対応につきましては、今後、現在の相談窓口との整合性を図りながら、苦情や相談を受ける窓口の明確な位置づけ、相談体制の充実等につきましてさらに検討を行い、実効性のあるものにしたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  答弁どうもありがとうございました。順不同で再質問させていただきます。 まず、男女共同参画について再質問いたします。 1番目の質問の男女の特性論の部分ですけれども、市長答弁、わかりやすくいうと「差別につながるようなものはだめだけれども、特性自体は否定しないんだよ」と、平たく言えばそういうことかと思います。私も非常に常識的な見解だと思います。男女共同参画を推進するに当たって、今議論の中でひとつ日本社会のあり方そのものの改革を訴えているという流れがありますけれども、私はそれに賛成できないと思っております。 個人の選択の自由とか男女の本質的平等、個性・人権の尊重と、言葉としてはどれもすばらしい理念ではありますけれども、自由については全体の利益とのバランス、平等については機会の平等と結果の平等とのバランス、人権についても他人の人権との調整が求められます。その線引きをどこに引くのか、これは一つ一つの課題について問われるわけですけれども、その判断基準は歴史、伝統、文化、一部宗教的なものも入るのかもしれませんが、そういったものによって支えられている社会全体で緩やかに共有された価値観、物差し、そういったものでしかないと思っております。人殺しや泥棒というのは、法律で禁じられているからだめなのではない。だめなものはだめだと、そういうことであります。その価値観というのはもちろん時代や国・地域によって異なりますし、個人差もございます。 しかし、お題目だけが先行して理論的に先走っていきますと、よりよい社会をつくろうと、目指そうという根本からだんだん離れていっていくという現象が起きてくるのではないかと思っております。男女共同参画についての対立点を突き詰めると、こういった問題に突き当たるのではないかというふうに私は考えております。 この問題は、男女共同参画ということのみならず、行き過ぎた自由とか平等という問題、教育を初め多岐にわたる問題になっているかと思っております。行政をつかさどる上で非常に重要な問題と思いますので、そういう自由や平等社会のあり方という観点で、市長のお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  自由と平等、大切な現代社会におけるキーワードでございます。私の考え方についてお尋ねでございますのでお答えいたします。 自由と平等ということは、我が国の場合には上から与えれた権利として、歴史的にいえばそういうことでございますけれども、欧米では血と汗でかち取った権利でございます。さかのぼれば13世紀のマグナカルタ、それから人権宣言、そういったところから始まってフランス革命、あるいはアメリカ独立宣言、こういった中で人民が血と汗でもってかち取った権利でございます。大変、何よりも大切なものというふうに思っております。 性別にかかわらず、だれもが個人として尊重され、平等であるということが大事なことでありまして、我が国においては日本国憲法で保障されているものととらえております。 男女共同参画社会は、だれもが性別で差別されることなく、個人個人の生き方の選択において、みずからの意志によって選択ができ、それは対等な人間関係のもとで実現されるべきものであると考えております。また同時に、自由に伴う権利を行使することは責任を伴うということでありますし、これはまた憲法でも公共の福祉との関係において制約を受けるということもあります。 それから、平等につきましては、議員御指摘のとおり、機会の平等と結果の平等がありますけれども、機会の平等はだれもが与えられるべきものであると思いますけれども、結果の平等はその人の努力や能力によって差が出てもよろしいということで、悪平等に陥らないようにしなければならない。このような考え方であります。これらのことは現代社会において大変重要なものであると考えております。 以上です。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  どうもありがとうございました。それでは共同参画については、最後に諸点、要望を申し上げて終わりたいと思います。 1点が、市民の権利や義務にかかわる部分については、法律・条例上の文言については、ある程度慎重に検討していただきたいということ。 2点目、先ほどの陳情や教育委員会の例にもありますけれども、法律や条例そのものがしっかりとしていないと、その後の施策というものがですね、基準というものにある程度影響を与えてくることがございます。回りくどい持って回った表現ではなくて、先ほどおっしゃったようなことが素直に、だれが読んでもわかるような形で条例制定の文章をつくっていただく、御検討をいただきたいと思います。 3点目が、各市町村条例についての採点とかが新聞に載ってたりして取り上げられておりましたけれども、一定の立場に立った評価というものを気にすることなく、私たちが目指している社会というものがどういうものか、そういう視点で条例を制定していただきたいと思い  制定というか、条例案をつくっていただきたいと思います。 続いて別の質問に入ります。 平成17年度の予算の点について再質問いたします。 市長の説明の中で、16年度は退職手当債を起債したので積めませんと、法律的・制度的にはそういうことかと思います。ただ、積めるものが積めなかったということであれば、積むべきだった分の決算において赤字が減っていて当然であるというふうに思います。その分支出が減るわけですから、その分赤字が減っていてもいいんだろうと。平成17年度については退職手当債の予算計上はなかったと思うんですが、16年度で積めなかったというんであれば、その分も入れて17年度で積むというのが本来実態をあらわしているんじゃないかと、本当の実力というのは実はそこら辺なんだということであると思います。 何度も言いますけれども、実態が見えないとやっぱり危機感とか認識が違ってきますんで、どういう政策の優先順位をつけるかということ自体の判断に影響が与えられると、それが変わってくるということで、非常に私たちはここのところにこだわっているわけであります。 で、ちょっと技術的なことで聞きますけれども、緊急3か年計画のとおり積めば、30億円を超える財源不足になるという私たちのこの感覚というか考え方は、財政の数字の問題としてですね、正しい認識ととらえてよろしいんでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  中原財政課長。 ◎財政課長(中原修作)  今、議員がおっしゃってあるのは、その2カ年分積まないとなると、それを足し算すると30億円の赤字になるではないかというような御質問でございますでしょうか。  将来の負担というものを今にとらえていけば、積むべきものとして考えれば議員おっしゃるとおりのような30億円の、実質予定からすれば30億円の財源不足になっておるということだと考えます。 ○議長(藤田次夫)  森議員。
    ◆6番(森遵)  それで平成17年度で積まないということになりますと、ある程度、もともとならしていって間際になって慌てなくていいようにというか、当然そのときになって急に何十億円も財源を削るということはできないでしょうから、これ積まないということは、それについてめど立っていると、そういうふうに理解してよろしいんでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  木下企画調整部長。 ◎企画調整部長(木下勝弘)  退職手当の問題につきましては、将来的な今後いずれにしても団塊の世代が退職を迎える。これは大牟田市だけの問題ではございませんけれども、一般の民間企業でもそういう時代になってくるわけでございますが、特に非常に厳しい財政状況の中では、本市にとっては人件費総体に占める枠がふえてくるという意味で非常に重要な課題だというふうに考えております。 積まなかったこと、積むことについて、将来的な見通しがあったから今回積まなかったのかという御質問かと思うんですけれども、私どもとしては将来的な確たる見通しがあって積まなかったということよりも、市長の方からも御答弁申し上げましたように、全体的な総枠、空財源の処理の問題とか退職債を起こすとか、そういったものの考え方からして今回は積めなかったというのが実態でございますので、将来的には積める状況がくれば当然積んでいくということになろうかと思いますが、市長の方の答弁にもございましたように、いずれにしても総枠の人件費の問題でございます。私ども当初の緊急3か年計画とあわせまして職員配置適正化計画、それから民間活力導入方針、そういったものを、現在、方針を立てて実施できる部分から実施をしようということで逐次進めておるわけでございます。 そういったものを進める中で、基本的には総枠としての人件費総枠をどうしていくかと、できる限りいろんな事務事業の見直しも行いながら、そして市民サービスには影響がないように処理をしながら、総枠の人件費として処理をやっていくことができれば、退職金総枠もですね、その中で当然ふえていくにしても処理ができていくことも、可能性としては十分あるというふうに思っております。 現時点で明確に数字上はっきりそれが言えるかとおっしゃいますと、地方財政を取り巻く状況から申しまして、18年度・19年度・20年度というふうに、いわゆる依存財源に頼っている我が市にとりまして、歳入環境がどんなふうになってくるかということにも大きく影響をされます。ですからそういったものもトータルで物を考えませんといけませんけれども、私ども総枠人件費で現行のまま全然不変で収入がいくと、歳出も同じ状態でいくとしたら、一定程度かなり吸収ができる部分が出てくるんではないかというふうに期待をしておるというところでございます。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  金額的に、例えば3億円とかそういうレベルの話であれば「まあ、何とかなるような感じですよ」ということでもいいんですが、金額が金額なものですので、見通しについては今後の現状での退職金の、前に一度基金の積み立ての積算根拠となるような資料をいただいたことがあるんですけれども、今現在どうなっているのか、それに向けて退職者が出ると、人件費、総枠という大づかみの話でしたので、人件費の総枠がどうなっているのか、どういう退職金と人件費と合わせて  人件費いうか給料ですね、給料部分と含めた退職金が、人件費がどういった推移をするのかと、そういったものの資料というものはいただけるんでしょうか、そういったものを示していただけるんでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  村上行政管理部長。 ◎行政管理部長(村上義弘)  例えば企画調整部長の答弁、それから冒頭の市長の方からの答弁でもございましたように、総枠人件費の考え方につきましては、基本的な考え方は、今、御答弁申し上げたような状況でございますけれども、不確定要因が多くございます。 そういうことでは、まだ退職金、それから職員の基本給も含めた総枠人件費の今後の推計、具体的にお示しできる制度のものまではまだ策定はいたしておりません。ただ当然、重要な課題だというふうには思っておりますので、適正化方針等も定めております。そういったベースとなる部分を踏まえまして、重要な課題だと思っておりますので可能な限り今後詰めていきたいというふうに思っております。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  この件については、ちょっともう少し詰めたところで資料等の説明をしていただく機会をまたつくっていただければと思います。 財政全般ということでの計画の話をさらに進めてしますと、うちの会派では先日、財政再建準用団体になった赤池町に行って、ホームページ等でも情報はあったんですが、実際、現場の担当の方がどういった感じでやられていたのかということでお話を聞いてきました。そのとき、ちょっといただいた資料の中で、赤池町のその資料の中で言われている再建団体入りのメリットとデメリットということで書いてあるんで、それをちょっと読ませていただきます。 再建団体入りのメリットは、1点目が、職員減で少数精鋭の行財政運営の実施と。職員数についてはこれは類似団体から1割減というのを基準に考えてやったということでございました。2点目が、予算が少ないので、最小の経費で最大の効果を考える。要は金がないんで何とか知恵を出してきたということだと思います。3点目が、事業を実施していく上で単独事業が抑制される。これもいろんな片方の道路をやると、こっちもやってくれあっちもやってくれという話が出てくるんだけれども、「もうできません」と、「こういう状態でできません」ということで納得してもらってきましたということでございました。4点目が、住民の過大な権利の主張がなくなる。補助金等についても「一定、もう仕方がありません」と、「こういう状態です」ということでの大幅なカットを飲んでもらったということでございました。5点目が、住民のボランティア活動が活性化したと。 以上の5点がメリットとして挙げてあります。もう一つ、制度上高い金利で借りている部分の償還がある程度できたんで、その分、助かりましたということがつけ加えてありました。 それとデメリットで1点目が、住民や議会の要望にすぐ対応できない。要は、決まった計画を超える支出が必要な場合には県や国と協議が必要だということでございました。補正予算などをまちの中だけで処理できない。突発的な事項でも国・県と協議して進めなければならない。3番目が、福祉行政の運営が他町村並みにすぐに対応できない。仮に国の補助事業であったとしても、10年間の再建計画をまず最初に立てているわけですから、それを上回る支出が要るようになった場合には、国の補助事業でも、やはり何がしかの手出しのお金があるんで、そういったものも臨機応変にはできないというようなお話でした。 このメリット、デメリットを見て思ったんですけれども、デメリットというのは要は自分たちの臨機応変なサービス提供とか、自分たちの考えた自分たちの事業はできないということが一つですね。メリットについていうと、これは必ずしも再建団体にならなくてもできそうな話。先ほどの途中償還をやると、高い金利のものを返すということは制度上できないでしょうけれども、それ以外のことは、要は何とか住民や職員や皆さんに危機的な状況を訴えて、こういうふうにまちづくりのためにやってくださいと、そういった意志を持ってやれば何とかできていくんじゃないかなと。メリットについてはそういったものしかなかったのかなと、逆にいうと、そういうふうに思っております。 そこで、例えば今、現状なってなくても、なったとしたらこれだけのことをやらなきゃいけないよと、補助金についてもこの分はカットしなきゃいけないだろうとか、この事業についてはあきらめなきゃいけないだろうとか、一たん行政の方で最低限ここまで絞らざるを得ない状況があるという数字を出してみて、その上で今のまだちょっと余裕のある段階でできている事業というのがどことどこだという優先順位を、一度長期に、私たちシミュレーションをしてみる。その上で赤池町の場合は10年計画、平成3年  4年からかな、計画だったんで、予定よりも交付税とかが増加していって、結局、早く準用団体から抜けられたというのがあるんですけれども、もう二度とそういう状況になりたくないということで、財政が厳しい折だからということで、いまだに支出構造は全く変えてないということでした。 これからますます厳しいと木下部長おっしゃいましたけれども、収入構造が見えないというのは、上振れよりも下振れを懸念されていると思いますから、ますます長期計画が立てにくいとかというんじゃなくて、最大でもここまでの支出しかできないんだと、それに対してはっきり見えている退職金とかそういうものがある。あとは起債状況の返済とかもあると、そういう見えている部分に対して、どれだけの取り組みが今からできるんだろうという、最低限の10年ぐらいの見通しを一度立てた上で、年間のいろんな出来事に対応すると。それにプラスの要因があれば、その分は今までいろいろ絞ってきている住民サービスに転嫁することができるわけですから、そういった長期計画みたいなものを考えられてみてはどうかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  木下企画調整部長。 ◎企画調整部長(木下勝弘)  森議員さんの御心配からの御質問、ごもっともかと思っておりますが、御案内のとおりに、国と地方の税源、いわゆる三位一体改革の問題がどんなふうに動いていくのか。それから、その関係で地方交付税、それから税の配分、どうなっていくのかというのが現状では非常に不透明な部分があることはもう御承知のとおりでございます。 そういった中で、我が市のいわゆる依存財源にかなり期待をして財政運営をしている大牟田市の実態からして、なかなか長期にわたる財政計画、行財政の長期見通しについて一気に立てるというのはなかなか厳しいところがあろうかと思いますけれども、そうかといって全く先は見えませんということではいけませんので、私どもとしても、現在、財政再建緊急3か年計画の追加施策ということで、今年度までは一応こういうふうになるんではないでしょうかということでお示しをさせていただいて、そして17年度までこういうふうになる見通しですからということで、いろんな財源対策等取り組んできたところでございますので、できるだけ早くそれ以降の財政見通しなり行政展開なり、そういったものをお示しする必要があろうというふうに考えております。 今日時点で、いつまでどういう形でということまではちょっと申しかねますけれども、そういったことを検討いたしまして、今後どういうふうになっていくのかということについてはですね、市民の皆さん、特に議会の皆さん方にもぜひ御理解をいただきたいというところでございますので、私どももそういった少なくとも数年にわたる一定の計画については、できる限り早く策定をしてお示しできるようにしたいということで考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  よろしくお願いします。財政再建団体に陥る前ではありますけれども、状況認識と覚悟はもう、陥ったときと同じぐらいの気持ちで、やっぱりこの厳しいときだから臨んでいかなければいけないと思います。市長よろしくお願いいたします。 それでは、清掃行政に話を移します。 まず、1番目の自主運営自主管理についてですが、できるだけ早い段階でというような御答弁でございましたけれども、大体タイミングとしては僕はいろいろ管理職の配置等を含めたところで、私どもは問題提起しておったんですが、大体4月というのが異動の時期なもので、実はことしの4月ということで期待をしておったところでございます。もう前々から、半年ぐらい前からできるだけ早くというふうな答弁はいただいておりますが、今のところまだ見通しは立っていないと、もしくはやる気はないということでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  組織・機構の見直しにつきましては、必要性があるということで、きのう長野議員の御質問にもお答えしておりますけれども、抜本的な組織改正を今検討しております。4月は確かに、議員御指摘のとおり、人事異動の定期異動の時期ではありますけれども、2段階ぐらいに分けてやらないといけないかなあということで、第1段階を6月議会にお示しできたらなというふうに思っております。 最終的なものは、またさらに、これは全庁的になりますんで、精査を加えて来年に提案をしたいというふうに思っておりますけれども、できたら清掃行政に関する管理機構の見直しについては、6月議会にお諮りをして、7月になればいいと思いますけれども、早急に実施したいとこのように一応予定をしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  では、次に民間委託に対する考え方の部分で再質問いたします。 民間委託を進めていくという御回答だったんですが、現状もう既に委託をされている部分がございまして、いろいろその世襲制であったりとか、今までの体制の中でつくられてきた部分がありまして、新しく委託する部分とうまくマッチングできるのかなということが心配なんですけれども、そこの部分についてはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  御質問の趣旨は、業界の近代化なり組織の再編というようなことの意味でのお尋ねと思います。 現在、ごみ収集につきましては、民間業者に10台委託を行っております。私どもといたしましては、これらの業者の組織、でき得れば商法上の株式会社化などによります近代化を進めてまいりたいということで、現在、業界とも協議を進めております。そういった中で、新たに委託を行う分野との整合も図れるように努めてまいりたいと考えております。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  それと委員会の方でも、うちの会派の方から質問を出させていただいていた部分なんですけれども、直営の部分と委託先の部分の収集地域のバランスについて、いろいろ不満の声とかが出てきているように聞いておるんですけれども、そこの部分については、今後、見直しであったりとか、民間委託を進めていく上でどのように処理されるつもりか教えてください。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  収集地域のバランスについてのお尋ねでございます。 現在、民間委託業者につきましては、2トンパッカーによる収集という形で委託を行っております。今後、収集区域の全体的な見直しの検討の中で、例えば委託業者への3トンパッカーの導入、そういったものも含めて検討をしながら、今後の委託化に向けて民間活力導入の際の調整へ向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  ちょっと私が、今住んでいるところが実は燃えるごみもある一定の場所に集めて収集していましたんで、私が勉強不足で、どこでもそういうふうな形で収集しているのかなとずっと思っていたんですけれども、ステーション方式の導入ということに関しては、今後どのように考えていらっしゃいますでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  ステーション方式につきましては、ただいま森議員おっしゃられたのは多分車が入らないようなところにつきましては、通りのところまでお出しいただいているというのが現状でございます。 ステーション収集につきましては、主に収集効率向上の観点から導入されている自治体が多いというふうにお聞きいたしております。しかし一方では、ステーション方式によりますと、ごみの不法投棄場所になっておるというケースなど、ステーション特有の課題もまた抱えておるというふうに認識をいたしております。 本市におきましては、現在、ごみ減量化の一つの施策として、ごみの有料指定袋の導入をお願いしているところでございますが、導入後の大きな課題の一つといたしまして、ごみの不法投棄が懸念をいたしておるところでございます。また本市は、全国に先駆けた高齢社会を迎えているのが現状でございまして、高齢者や障害者の方々が住みやすいまちづくりとして、ごみの個別収集の御要望もいただいておるところでございます。 ステーション収集につきましては、ごみの不適正処理防止や高齢者・障害者の方々が住みやすいまちづくりといった総合的な観点から検討を進めていかなければならないと思ってはおります。ただ行政効率という面も、また一方では勘案してまいらなければならないということで、今後検討してまいりたいということで考えております。 以上です。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  高齢者の方や障害者の方に対するその配慮というの当然必要だと思いますけれども、全体をどうするかという議論よりも、その部分に対してはまた別個の対応ということで議論を進める方がいいのかなと私は思っております。 それと民間委託もこの清掃行政だけじゃないですけれど、民間委託を進めるに当たっての配置転換に対する研修であるとか、そういったものについては、どのように計画されているんでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  私の方からは、環境部としての考え方ということでお答えをさせていただきたいと思います。 現場職員の配置転換につきましては、民間活力等の導入に合わせまして職員配置適正化方針に基づきまして、収集現場の経験により蓄積された知識やノウハウ等を生かす人材活用の観点を踏まえて行ってまいりたいと考えております。 なお、配置変換に伴います研修につきましては、日常の行政事務に必要な知識の取得、本市が抱えます問題・課題等の認識、仕事に対する考え方、意識向上など、行政事務部門の基礎的な習得を図る研修を現在も実施をしておるところでございます。また、今年度より受講者から研修終了後に、研修に対する評価や今後の研修内容への要望等もいただいておりますので、さらなる研修の充実について努めてまいりたいと思いますし、所管部局との連携も図ってまいりたいと、かように考えております。 以上です。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  それと民間活力というか民営、民間委託を導入するに当たって、直営比率という部分に関しての御意見を聞かせてください。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  民間活力導入を図ってまいります上で、どこまでが可能かと、どこまでが住民サービスを図っていく上で一番適切かという点が非常に大きな問題であると考えております。全国的に見ますと、現在では既に民間委託の比率が高い状況になっております。しかしながら、反面、民間委託の比率が高くなった場合に、別の問題が生じておるというのもまた事実でございます。 今後、先ほど申し上げましたとおり、民間活力等導入方針に基づきまして、5項目の留意点が掲げられております。その中で、やはり行政としての責任をどう果たしていくか。あるいは業界内部での競争の原理がどう働いていくかというのも検証項目の中に入っております。そういったものも検証しながら、一定の比率を今後考えてまいりたいというふうに思っております。 以上です。 ○議長(藤田次夫)  森議員。 ◆6番(森遵)  ありがとうございます。今言ったようなもろもろのことがありますんで、早目に一定方針というか整理をつけて議会の方に説明をしていただければ、突然また拙速だという議論も出てくるでしょうから、なるべく早い段階で方針を固めてですね、議会の方に御説明いただきたいと思います。 最後にちょっとごみ袋について一言申し上げたいと思います。 私も50円は高いから半額ぐらいにならないかとか、いろいろ回りからは言われております。ただ、先ほど言ったように財政状況等に対する認識とかがやっぱりきっちりと厳しいところは厳しいというのが伝わっていないと、やっぱりこれで単年度収支が帳尻が合ったのかみたいな話になっても困りますので、やっぱりそこの危機的なところは伝えてほしいし、私たち市民党としても何とか今の線でお願いできるところはお願いするような形でやっていきたいと思っておりますので、市におかれましてもですね、これから積極的に周知、説明については努められるようにお願いしたいと思います。 以上で終わります。 ○議長(藤田次夫)  最後に、橋積和雄議員。〔5番 橋積和雄議員 登壇〕 ◆5番(橋積和雄)  発言通告に従い、日本共産党議員団を代表して質問いたします。 まず大きな1点目、市長の政治姿勢について2点お伺いいたします。 最初に、憲法第9条について。 「大牟田市は、市民1人1人の平和を願う心を結集して、あらゆる核兵器の廃絶を訴え、ここに核兵器廃絶平和都市を宣言する」この宣言にあるように、恒久平和は人類の共通の、そして大牟田市民の切実な願いであります。戦後60年の年を迎えてアジアで2,000万人、日本国民310万人のとうとい犠牲者のことを思うとき、日本を二度と戦争をする国にしない、それが私たちに与えられた責任だと思います。 しかし今、9条を中心に日本国憲法を変えようとする動きが、かつてない規模で強まっています。憲法第9条を改悪して、日本を戦争をする国にする動きは、アジアと世界の平和の流れにも逆行するもので、絶対に許すことはできません。 憲法制定から半世紀を経て21世紀に入った今、イラクの戦争に反対し、戦争のない世界を目指す人類史上空前の波が起こる中で、国連のミレニアムフォーラムの報告書にも、各国憲法の中に日本国憲法第9条のように戦争放棄を取り入れるべきだということが明記されたように、「戦争放棄」と「戦力を持たない」ことを規定した憲法第9条は、今、世界から熱い注目を浴びています。今、私たちに求められているのは、平和を求める世界の人たちと手をつなぐために、改めて憲法第9条を世界に輝かせることではないでしょうか。 「憲法改悪を許さない」と、作家でノーベル賞を受賞いたしました大江健三郎さんや、井上ひさしさんたちが呼びかけた「9条の会」も発足をし、その活動の輪は全国に広がっています。 大牟田市でも昨年「9条の会大牟田」がスタートしました。結成の集会には私も参加しましたが、平和を願う各界各層の市民が会場一ぱいに集まり、「憲法改悪を許さず、平和を守っていく」決意を共有しました。 市長は今日の憲法第9条をめぐる動きを、どのように見ておられるのでしょうか。市民の安全に責任を持つ、核兵器廃絶平和都市宣言の市長としての御所見をお聞かせください。 2点目、大牟田市新総合計画についてお尋ねします。 平成18年度以降の10年間のまちづくりを描く新総合計画の策定が進められています。安心して働き子供を育て、住み続けられるまちは、市民の願いであり希望でもあります。しかし、本市の現実は、炭鉱の閉山や三井鉱山が産業再生機構の支援を受けるなど取り巻く経済社会環境は厳しく、市税収入減になっている人口の減少にも歯どめがかかっていません。さらに市長が進めている行財政改革も市民負担ばかりで、まちづくりのビジョンが見えないという声が市民から聞こえてきます。 先般、新総合計画の基礎調査の一環として、市民意識調査が行われました。「住みやすい」・「まあ住みやすい」が74.6%ある一方で、49.7%の人が住んでいて困ることに「よい仕事が得られない」を挙げています。また「文化施設が十分でない」・「福祉が充実していない」が2位、3位となっています。都市づくりの方向性では「高齢者や障害者を初めとするだれもが安心して暮らせる都市」が47.4%で1位と突出しているのは、高齢化が急速に進んでいる本市の現状を反映していますが、今の現実はそうなっていないことのあらわれでもあります。 21世紀の大牟田市をだれもが安心して住み続けることのできるまちにするためには、これまでの取り組みを正しく評価し、住民の福祉の増進を図ることを基本とする地方自治の役割の立場での、市民が主役となった計画策定が求められていると思います。 そこで市長にお尋ねします。 今回の計画策定に当たり、これまでの総合計画の取り組みをどう評価・総括し、今後進められていかれるのでしょうか。その基本姿勢についてお答えください。 大きな2点目、新年度予算案についてお伺いします。 大牟田のハローワーク前は駐車場に入れない車で一ぱいです。中に入ると、パソコンで求人検索をする人たちであふれています。中でも若い人たちの多さには心が痛みます。破産をした松屋周辺の商店街では、人影がすっかり絶えてしまいました。このことは、市長自身が予算案の提案理由説明で、「本市を取り巻く経済環境、財政環境は依然として非常に厳しい」と認識されていることでもあります。 そんな折りも折り、政府は大増税路線の一歩を踏み出そうとしています。年金課税の強化や年金保険料の引き上げなど、既に決まっている負担増が、ことしと来年の2年間で約3兆円。さらにこれから決めようとしている負担増は、定率減税の半減・廃止など4兆円に上ります。合わせて7兆円の負担増を国民に押しつけようとしています。 私たちに寄せられる市民からの生活相談も、「収入が減って家族の入院費が払えなくなった」「不景気で国保税の支払いができなくなった」など、切実な相談が本当に多くなりました。この上に7兆円の大増税が実施をされたら、市民の暮らしと地域経済への打撃は、はかり知れません。このようなときだからこそ、市は市民を守る立場から予算編成を行うべきです。新年度予算案でも市民税が前年比4億7,800万円、3.4%の減となっているのは個人所得の減少、地域経済の低迷が予想以上に深刻化していることのあらわれではないでしょうか。 予算編成に当たって、自治体独自でも地域住民の立場に立った雇用の拡大や中小企業支援などの地域経済の活性化策、保育料引き下げによる子育て支援や国民健康保険・介護保険の減免制度の拡充など、市民を元気にする対策に踏み出すことが求められています。しかし、予算案にはそのような施策は見当たらず、さらに市民を苦しめる新たな負担増を押しつけようとしています。景気低迷のもとでの国と歩調を合わせた負担増の実施は、市民生活・地域経済への影響を考えるとき、危惧を禁じ得ません。 そこでお尋ねします。 市民の暮らしを守り、支援する施策をどう検討され、反映をされたのでしょうか。今こそ市民の暮らしを支える予算編成に転換すべきだと考えますが、市長の御所見をお聞かせください。 大きな3点目、有料指定ごみ袋の導入について。 市は、有料指定袋導入の理由に、ごみの減量化や負担の公平性、意識の改革、処理経費の節減などを理由に挙げています。家庭系可燃ごみ40リットル袋で50円、25リットル袋30円を初めとした今回の計画が実施をされれば、年間3億3,000万円の財政効果が見込まれていますが、市民の立場から見れば、新たに一世帯当たり最低5,000円の負担がふえるということになります。 深刻な不況と医療、年金、介護など、制度改悪の負担増が市民の家計を苦しめているとき、さらなる負担を強いる今回の計画は考え直すべきです。ごみ処理は、法に基づき自治体の責任で行い、その経費は税金で賄うべきものです。ごみ袋の有料化は、税金の二重取りにほかならず、また所得や収入の格差を無視した一律のごみ袋代は、負担の公平性にも反します。さらに、有料化が必ずしも減量化に効果があるとは言えないことも、既に実施をしている市町村の例からも明らかです。 有料化でごみの減量化を期待するのは短絡的な考え方であり、減量化の取り組みの本質を見失うおそれがあります。同時に不法投棄の増加や、「お金さえ払えばごみを出しても」というモラルハザードを招くおそれも指摘しておかなければなりません。今回の有料化のねらいは、市の財政悪化の改善のための財源確保が第一であり、幾つかの根拠を後づけした印象をぬぐえません。 ごみの減量化は、製造者責任を明確にして、発生抑制と回収に責任を持たせるとともに、市民と行政が協力をして粘り強く分別・リサイクルを進めることが基本です。有料化よりもこのような努力をするべきではないでしょうか。有料指定袋の導入を撤回し、市民と行政が理解と連携を強める中での正しいごみ減量化への道を選択されることを強く求めるものです。 そこで市長にお尋ねします。 (1)有料化については、市民への十分な説明と意見聴取・市民合意が不可欠ですが、その努力をどのように果たされたのでしょうか。 (2)有料化が今とるべき最良の方法とする根拠と、有料化に伴う減量計画についてお聞かせください。 最後に大きな4点目、介護保険制度見直しについて質問いたします。 家族による介護から社会全体で要介護者の介護を支える仕組みを創設するためと、介護保険制度がスタートして初めての見直しとなる介護保険改正法案が閣議決定され、国会に提出をされております。高齢化率が26.5%と全国より10年早く高齢化の進む大牟田市にとって、安心して介護サービスが受けられる制度への改善は、とりわけ切実な願いです。 しかし、この法案は、在宅と施設の負担の不公平、介護予防を口実にして、高齢者の介護サービスの利用を制限し、施設でも在宅でも利用者の負担をふやし、保険料も引き上げていく内容となっており、国の財政負担の抑制を目的としたものです。 中でも介護予防の名のもとに軽度者への訪問介護などのサービスを大きく制限しようとし、特養ホームなど施設に入所する人の居住費・ホテルコスト・食費を保険の給付からはずして、その負担を高齢者、家族に転嫁しようとしていることは大きな問題で、高齢者を抱える市民からは「このままでは、わずかの年金では利用できなくなってしまう」との不安が広がっています。 市民の生活が大変なとき、このようなやり方では、ますます介護不安を拡大するばかりではないでしょうか。介護保険スタートから5年、市民の介護に対する要求は切実です。その願いにこたえて、安心して必要な介護サービスが受けられる制度にすることが求められています。今回の介護保険制度見直しは高齢化が進み、要介護者が急増をしている本市にとって、大変な影響を与えるのは間違いありません。保険者である大牟田市として、本市の実態に合った具体的な対応が求められます。御所見をお聞かせください。 以上で、壇上からの質問を終わり、あとは自席より再質問させていただきます。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。〔古賀道雄市長 登壇〕 ◎市長(古賀道雄)  橋積議員の御質問にお答え申し上げます。 まず、大きな1点目の市長の政治姿勢についての小さな1点目、憲法第9条に関連したお尋ねでございます。御答弁申し上げます。 日本国憲法におきましては、国の統治の仕組みを定め国民の権利を保障することを目的とした国の最高法規ということでありまして、その第9条におきましては、戦争と武力行使の放棄及び戦力と交戦権の否認を規定しております。昭和22年5月3日に現在の日本国憲法が施行され今日に至っておりますけれども、我が国が民主的な平和国家として発展する上で、極めて大きな役割を果たしてきたものと認識をしております。 この憲法に関しまして、現在、衆参両院において憲法調査会が設置され、広範かつ総合的に調査が行われており、第9条を含む全文にわたって議論が進められているなど、各方面において議論がなされていると承知しております。 私としましては、憲法は国の最高法規であり、現在あるいは将来にわたり世界に誇れる国づくりの規範であると認識しております。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義のこの三原則を基本として、国民の幸福を増進し平和で文化的な国をつくるという趣旨のもとで、国民の理解を得られるよう十分に議論を尽くしていただきたいと、このように考えております。 次に、核兵器廃絶平和都市宣言をした市の長として、平和に対する取り組み姿勢についてのお尋ねに御答弁申し上げます。 大橋議員の御質問にもお答えしましたが、核兵器廃絶平和都市宣言を行った市の長として、世界の恒久平和、核兵器の廃絶をこれからの大牟田を担う若者に伝え、また市民の皆さんとともに訴えていくという趣旨のもとで、平和な社会を実現するために、継続的な啓発事業として平和事業を行っているところであります。今後も市民の皆さんとともに平和のとうとさをはぐくみ、核兵器のない平和な世界となりますよう各種事業に取り組んでまいりたいと考えております。 次に大きな1点目の中の小さな2点目、新総合計画についての御質問にお答えいたします。 議員御案内のとおり、本市では平成17年度までの計画であります第三次総合計画を推進しているところでありますが、その後期基本計画の策定に当たりましては、市民意識調査や各団体との懇談会などにより、市民の皆さんの意見を把握するとともに、総合計画審議会に従来の各団体等から推薦していただいた委員に加えて、初の試みとして市民公募委員を募集し審議に加わっていただくとともに、パブリックコメントも初めて実施いたしまして、広く市民の皆さんの意見を伺ったところであります。 この後期基本計画に掲げました四つの重視すべき横断的な視点の一つに、市民と行政との協働がございますが、このことにつきましては、平成15年3月、市民と行政との協働に関する基本方針を策定し、企画立案段階、サービス提供段階、そして事業評価段階といったさまざまな段階で、そしてさまざまな形態によって市民との協働を行い、そのための環境整備に努めることといたしました。 また、協働を進める具体的な施策として民間活力等導入に関する方針及びパブリックコメント、いわゆる市民意見募集手続要綱を策定し、現在、市民活動促進指針を策定中であります。 こういった流れを受けまして、平成18年度から27年度までの10年間のまちづくりの基本方向をお示しする新総合計画の策定につきましては、議員御承知のとおり、多様な世代の市民の皆さんに、いろいろな場面で参画をいただきながら、取り組みを進めているところでございます。 議員御指摘の市民アンケート、いわゆる市民意識調査につきましては、18歳以上の市民の皆さんから無作為抽出で2,000名の方に御協力をお願いし、1,000通を超える御回答をいただきました。その結果を見てみますと、7割を超える市民の方が「大牟田は住みやすい」「今後も住み続けたい」と考えられておられる一方、多くの方がよい仕事が得られずに困っておられ、雇用の場の確保に向けての産業の振興に期待されているという結果となっております。 また、夏休みを利用して8月に開きました高校生ワークショップにおきましては、市内各高校、高専から28名の生徒さんに御参加いただき、活発な議論を通して、「伝統を守りながらも斬新なアイデアで新しい魅力のあるまちにしていきたい」、あるいは「高齢者や子供が安心して暮らせるまちにしていきたい」といった提案が得られたところであります。この高校生ワークショップを開催するに当たって、高校生アンケート及び市外転出者アンケートといった新たな取り組みも行いました。そのほかにも、市内で活動されている各種団体や事業所、公的機関などの御協力を得まして、78団体139人の参加をいただき、市の現状や今後のまちづくりへの考えなどを、懇談会形式で伺っております。 これらの結果を踏まえてこれまでの計画を評価・総括をし、今後の進め方を示せとのことでございますが、総合計画に掲げました各施策の進捗につきましては、総合計画の実施計画に基づく主要施策事業の成果としまして、例年、主要施策の成果及び基金の運用状況説明書を取りまとめ、議会の決算審査にあわせて御報告しているところでございます。また、主な事業につきましては、節目節目で報告を行ってまいっております。 さらに現在、新総合計画策定のための基礎調査を財団法人九州経済調査協会に委託して進めておりますが、その中で客観的かつ専門的な見地から、第三次総合計画全般の評価や達成度の検証をいただくこととしております。これらを受けまして、第三次総合計画を評価しながら、新しい総合計画を策定してまいることとしております。 今後の新総合計画の策定に当たりましては、総合計画審議会条例の改正によりまして、明確に位置づけしました市民公募委員の方も委嘱をし、今月末に設置し、6月まで6回程度の基本構想に関する御審議をお願いする予定でございます。同時に議会への説明、さらにはパブリックコメントによって広く市民の皆様からいただきます御意見等を参考にしながら、成案化したものを議会に諮らせていただく予定であります。 基本構想を具体化する前期基本計画案につきましても、来年度中に同様に総合計画審議会での御審議をいただき、議会への説明並びにパブリックコメントを行いまして策定していく予定でございます。 このように、従来にも増して、さらなる市民参加を仰ぎながら進めてまいる所存でございますので、市民・議会の皆様のより一層の御協力をよろしくお願いいたします。 次に、大きな2点目で17年度予算案についてのお尋ねでございます。 議員御案内のとおり、近年の税制改正により住民税の負担がふえてきており、16年度から都市規模により違っていた住民税均等割の統一、17年度からは配偶者特別控除が廃止になるなど、また来年度以降も老年者控除の廃止などが決まっているところでございます。 このような中、ごみ指定袋の有料化につきましては、財政再建緊急3か年計画2004において、職員給与の削減、職員数の削減等の人件費の抑制、管理的経費の縮減、補助金等の見直しのほか、聖域なき行財政改革に取り組んでいるところでございます。そのような中で市民の皆様にも一定の負担をお願いするということで、有料指定袋の導入につきましても、受益と負担の見直しとして提案をいたしているところでございます。 さて、17年度予算編成に当たりましては、産業力再生のために積極的な企業誘致と地場企業などへの支援及び環境リサイクル産業など、新たな産業の創出と育成を図ることによる産業都市づくり、また高齢社会である本市で、お年寄りや若者を含めたあらゆる世代が安心して暮らせる安全・安心の快適環境リビング都市づくり、さらに情報公開を基本に、市民参画による市民と行政の協働による新しいまちづくりという重要な三つの課題を掲げ編成いたしたところでございます。 議員お尋ねの施策は、安全・安心の快適環境リビング都市づくりとなると思いますが、17年度予算案で新規または拡充いたしたものとしては、具体的にはファミリー・サポート・センター事業や学童保育所の増設などの子育て支援のための施策を計上いたしております。 また高齢者対策としては、独居高齢者の緊急時における通報システムの御利用が多いことから、より多くの方に御利用していただくための機器の増設や介護予防のための筋力トレーニング事業等を引き続き実施いたすこととし、さらには母子家庭等につきましては、児童扶養手当中心の経済的支援から就業支援による自立促進を支援することといたしたところでございます。 これらのほかに、市民と行政の協働による新しいまちづくりの施策として、地域による支え合い助け合いの意識を高めていただくため、地域福祉計画の実効性を伴った計画推進を図ることといたしましたほか、市民活動促進指針に基づき、市民がまちづくりのために行う活動の促進を図ることとし、また、16年度に引き続きまちづくり懇談会を開催いたしまして、市民の皆様の生の声を私みずからお伺いし、市政運営の参考にさせていただく所存でございます。 議員御承知のように、17年度予算編成は非常に厳しい状況でございましたが、申し上げましたような考えのもとに、市民の暮らしを守り、市民とともに新しいまちづくりを目指すための施策を盛り込むことができたと考えております。 これからも、市民の方が住んでよかったと思っていただける安全・安心の快適環境リビング都市づくりなどを目指し、私を筆頭に職員一丸となり邁進していく所存でございます。 次に大きな3点目、有料指定ごみ袋等導入についての有料化の根拠についてお答えいたします。 我が国におきましては、リサイクル諸法の整備、廃棄物処理法の改正などにより、循環型社会の推進・強化が図られようとしている中にあって、中央審議会廃棄物・リサイクル部会におきましては、有料化によりごみの発生抑制や、排出実態に応じた負担の公平性が図られること、また、住民の意識改革にもつながることから、ガイドライン策定等を通じて市町村を支援し、有料化を国の方針として、地域の実情を踏まえた有料化を推進することが検討されております。 また、ごみ有料制を導入されている県下の自治体は、平成16年現在で97市町村のうち90市町村が導入しておりまして、国の方針もあり、今後さらに全国的に料金の見直し、有料化の検討が行われようとしております。 本市といたしましては、財政再建緊急3か年計画を策定し、自主再建を目指しているところでございます。特に、追加施策を盛り込んだ財政再建緊急3か年計画2004においては、職員給与の削減、職員数の削減等の人件費の抑制、管理的経費の縮減、補助金の見直し等を行い、聖域なき行財政改革に取り組んでいるところでございます。そのような中で、市民の皆様にも一定の負担をお願いするということで、有料指定袋の導入につきましても、受益と負担の見直しとして提案をいたしているところでございます。 したがいまして、今回のごみ有料制を導入することによりまして、受益と負担の均衡を図るとともに、ごみの発生抑制・減量化・資源化を推進し、生活環境の保全と資源の有効利用を図りたいと、このように考えております。 私からの答弁は以上でございます。残りの諸点につきましては所管の部長から答弁させます。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員に御了承を得たいと存じます。 ここで暫時休憩し、残余の答弁並びに再質問等は午後の再開後にお願いしたいと存じますが、よろしいでしょうか。 ◆5番(橋積和雄)  はい。 ○議長(藤田次夫)  再開は、午後1時10分に予定しておりますので、よろしくお願いいたします。 それでは暫時休憩いたします。午前11時51分 休憩午後1時10分 再開 ○議長(藤田次夫)  会議を再開いたします。 休憩前に引き続き、質疑質問を行います。平塚保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(平塚充昭)  御質問の大きな4点目、介護保険制度の見直しについてお答え申し上げます。 議員御案内のとおり、現在、国におきましては介護保険制度改革関連法案を通常国会に上程を行っているところでございます。 今回の制度見直しの大きな柱について簡単に申し上げますと、まず第1点目に、予防重視型システムへの転換という視点に立ちまして要支援、要介護1など、軽度者を対象とした新予防給付を創設し、サービス利用者の生活機能の維持向上を図ることや、虚弱の高齢者を対象とした地域支援事業の創設というものが検討されております。 2点目に、制度の持続可能性を確保するという観点から、施設給付の見直しが検討されております。 3点目には、新たなサービス体系の確立といたしまして、身近な地域で柔軟なサービス利用が可能になるような、地域での生活を支える地域密着型サービスの創設が検討されております。 4点目には、サービスの質の向上ということで、事業者の情報開示の徹底、地域包括支援センターの創設、ケアマネジメントの体系的見直しなどが検討されております。 5点目では、負担のあり方の見直しとして、被保険者の負担能力をより適正に反映したものとなるよう、現行の第2段階の保険料につきまして、特に負担能力の低い層の負担を軽減するなどの見直しが行われることとされております。 これらの制度見直しの中で施設給付の見直しにつきましては、平成17年10月実施ということで検討が進められており、施設と在宅サービス利用者の負担の公平性の観点から、施設の居住費や食費といったいわゆるホテルコストにつきましては、利用者負担とすることとされております。このため、低所得の入所者への負担が重くならないよう、収入に応じた費用負担となるように特定入所者介護サービス費の創設が検討されているところでございます。 このような状況も見ながら、本市におきましては低所得の高齢者の割合が多いために、保険料及び利用料の低所得者対策につきましては、国の制度として総合的かつ統一的な対策を講じるよう、全国市長会等を通じまして、今後も適宜要望してまいりたいと考えておりますとともに、介護保険制度の理念であります在宅生活を可能な限り支援するために、また住みなれた地域で安心して暮らし続けることができるようよりよい環境づくりを目指し、老人保健福祉計画及び第3期介護保険事業計画の策定に向けまして、鋭意取り組んでまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  大きな3点目の有料指定ごみ袋等導入についての1点目、市民説明と合意のための努力についてお答えをいたします。 今回、御提案をいたしております有料指定ごみ袋の導入は、手数料として徴収しようとするものでございます。地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料徴収に関しますものにつきましては、地方自治法第74条で規定されております住民からの条例制定及び改廃の直接請求にはなじまないことから除外されておりまして、本市が定めております大牟田市パブリックコメント手続要綱におきましても、なじまないものとして除いているところでございます。 したがいまして、実施に当たりましては、事前に周知期間を設け、住民説明会等を開催させていただき、ごみ有料化の制度、それから指定袋・シール等の購入先、排出方法に関する留意点等を市民の皆さんに十分御説明申し上げ、御理解を得たいと考えております。 ごみ有料化に当たりましては、市民の皆さんの御理解を得て、市民みずから取り組んでいただくことが重要と考えておりますので、今後ごみの有料化と並行いたしまして、減量化・再資源化の促進、不適正処理対策等について、市民の皆さんの御意見をいただきながら、現在のごみ処理基本計画を見直してまいりたいと考えております。 次に、減量化についてお答えをいたします。 減量化につきましては、目標値を4,800トンといたしまして、繰り返しとなりますが、ごみ処理基本計画を見直し、減量化・資源化の促進、不適正処理対策等について、市民の皆さんの意見をお聞きし、御理解を得ていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  答弁ありがとうございました。それでは再質問に移らせていただきます。 まず憲法第9条についてですが、市長の方からは憲法9条が戦後の日本の国づくりに大きな役割を果たしてきたというふうに御回答をいただきました。既に御存じのように、ことしの1月、全国市長会も、核兵器のない世界が一日も早く実現されるよう強く求める決議を採択しておるのは御存じのとおりだと思います。 本市も戦争中は大変大きな空襲によって戦争被害を受けている地域であります。やはり二度とあのような戦争経験はしたくない、戦争はしたくない、平和を大切にしたいというのは、これは大牟田市民の切実な要求である、思いであるというふうに思います。そしてまた今、世界の流れを見ましても、やはりまだイラク戦争という大変悲しい戦争が行われておりますが、世界の多くの国はやはり戦争反対の方に動いております。またアジアではどうかといいますと、現在、東南アジアではアセアンを中心に平和を求めていこうという、このような流れが大きく広がっているというのが現実であるというふうに思います。 戦争が終わって憲法をつくったとき、文部省が発行しました「新しい憲法の話」というのを私も読んでみました。ここには戦争放棄と軍備禁止を決めたこの9条について、当時、国民の中にはこれで大丈夫だろうかというやはり不安があったと思います。これについて文部省は、こういうふうに言っております。「日本は正しいことをほかの国より先に行ったのです。世の中に正しいことぐらい強いものはありません」このように述べて平和への理想の信念を高らかに述べていたわけです。 憲法第9条は今こそ私たちは守りそして生かしていく、そのことが求められているんではないかというふうに思います。市長も市民の安全を守る。このような立場からしっかりこの憲法を守る立場で頑張っていただきたいというふうに思います。一言コメントがあったらお願いします。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  現在の日本国憲法は昭和22年に施行されて、憲法第9条を含めて我が国が民主的な平和国家として発展する上で極めて大きな役割を果たしてきたと、このように認識をしております。その後、60年近くたっておるわけでございますけれども、戦争の形態といいますか、そういったものも相当変わってきております。御存じのとおり、国と国との戦争のほかに、テロとかあるいは宗教の違いによる戦争とか、いろんな形での戦争の形態があります。その中においては正義というのもたくさんあるなと、一つじゃないなというふうに感じることもあります。 そういった点において、日本国としてどういった安全保障体制をとっていくべきかというようなことについては、いろんな議論があろうかというふうに思いますけれども、憲法改正については96条に改正条項があると。申し上げますと、国会議員の3分の2の賛成で発議し国民の賛成を得なければならないというような、大変厳しい改正条項の内容になっているんじゃないかと思いますけれども、改正条項があること自体は改正もあるよと、こういったことを憲法でも想定しているんじゃないかと、私は理解をしておりますけれども、そういう中においても、私としては先ほど申しました日本国憲法の中でうたわれておる前文の内容及び国民主権、基本的人権の尊重、平和主義、こういった基本的な原則は守っていかなきゃいけないと、このように考えております。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  ありがとうございます。私たちが求めております安心して住み続けられるまちづくり、これも何よりも平和があってこそのことでございますので、しっかりその立場で今後も精進していただきたいというふうに要望をしておきます。 次に、新年度予算の基本的な考え方を先ほど私は質問をしたわけですけれども、一体今、国が進めているこの大型増税と言われております  これはマスコミ各紙、読売新聞から朝日新聞まで「大増税時代来る」というふうに書いておりますので、皆さんよく御存じだと思いますけれども、これは具体的に大牟田の市民の皆さんにどのような大きな影響を及ぼしていくのかというは、予算を編成される上でしっかりシミュレーションなどをされていることかというふうに思います。 きょうは時間の関係でそこまで細かく聞きませんけれども、例えばある新聞によりますと、今から、ことし来年と進められる定率減税の半減、それから介護保険、先ほど述べられました施設入所の方のホテルコスト、食費等々、それから今から既にもう年金課税の強化であるとか、そういうふうな影響で、例えば年収460万円の4人家族でこれからの増税額は約14万円になるという試算も行われているところです。 私も早速、税務課に出向きまして計算してもらいました。大牟田の実情になるたけ近づけるということで幾つかのパターンで影響を計算していただきましたけれども、例えば65歳以上の夫婦2人暮らしです。そして奥さんは68歳、3歳年上ですけれど、ちょっとこれは  そういうパターンもうちも3歳年上ですからそういうことがあるかと思います。奥さんは収入はない、そして夫の年金収入は300万円です。今、この方の個人市民税、住民税ですよ、これが配偶者特別控除が17年度で廃止になる。それから老年者控除が18年度で廃止になる。65歳以上で125万円以下の所得の方が非課税処置が廃止をされる。このようなことが具体的に計画をされて予定をされているわけですが、この300万円の年金収入の方の、今、大牟田で納めてある住民税は平成16年度で4,000円、今年度は8,100円でございます。これが18年度になると幾らになるか、4万4,600円になるんですよ。平成16年度の11倍です。かつて経験したことのない大きな負担増になる。同時に所得税ももちろん上がります。それから介護保険料も料率改定で上がるようになります。 このような負担増をしっかり皆さんモデルケース、いろんなタイプタイプで違うでしょうが、どれほどの影響を与えるのかということで予算案を組むときには基本的には当然考えていらっしゃると思います。 今、全国の地方自治体、大変財政が厳しい自治体が多いわけですけれども財政再建行財政改革を進めながら低所得者対策に取り組むという自治体も、今ものすごく多いんです。例えば福岡市では、3人目からの子供さんに対しては保育料・幼稚園の費用を無料化いたしました。これは少子化対策であり具体的な子育て支援なわけですけれども、それ以外にも乳幼児医療費の就学前までの無料化を実施したところ、さらには介護保険料の値下げをしたところなど、苦しい財政の中でもそういう対策をしっかり打ってですね、市民支援の施策を展開をしている。こういう自治体があるのも現実なんです。 ですから、私は、今回の皆さんが提案されております前年の公共料金値上げに引き続くごみの有料化の問題も、いや1世帯5,000円ぐらいじゃないかというふうに思われるかもしれないけれども、これは5,000円が5,000円じゃないんですよ、いろんな国から増税がくる。そして本来は国がそういう増税政策をとっているときには、地方自治体はやっぱりそこの地域の住民の福祉を守るというのが本分でございますのでそういう立場で、特に地域の、とりわけ低所得者の方々にもわずかな年金で、つめに火をともすようにして生活をしている人たち、そういう人たちに思いやりのあるような予算編成をしていただきたいということで先ほど私は述べたわけですけれども、そこら辺、具体的に先ほど言われました以外に、そういうふうな視点はどういうところで取り組まれたのかということを一言お答えください。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  国の税制改正が予定されておりますことは、議員先ほどの御説明のとおりで、相当の国民負担がふえるということになります。主に18年度以降、そういう時代になると。それから、あわせてこれは国の三位一体改革でも議論されておりますけれども、18年度以降住民税のフラット化という問題もありまして、これもどちらかというと低所得者の方の負担がふえるというふうになろうかなということで、私どももそういう点では危惧をしております。 そういう中で、自治体として低所得者の対策を打つべきであるというふうに言われることは、もっともなことだというふうに思いますけれども、昨日来御説明しておりますように、国も貧乏ですけども自治体も特に大牟田市は貧乏で、ほかの自治体は先ほど森議員のところで退職金の積立金がないじゃないかというようなことで、将来の退職者の増加に対する負担ですね、これを危惧されておりましたんですけれども、大牟田がないのは退職手当積立金だけじゃないんです。減債基金もない。財政調整基金もない。もう丸裸です。 よその自治体は、先輩が営々として積んでくれている積立金を16年度の予算とか、今回の17年度予算、単年度は赤字なんです。赤字だけれどそういったものを取り崩して、そして収支均衡を図る。空財源を立ててやるような自治体は一つもないわけで、そういう点で、大牟田は非常に厳しい財政状況にあるということをぜひとも御理解をいただきたい。その中で何とか住民サービスが低下しないように知恵を出しながら、そして市民の皆さん方の御意見もいろいろじかに聞きながら、大牟田市政の運営をやっていきたいと、答えになったようなならんようなことでございますけれども、気持ちはおくみ取りいただければというふうに思っております。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  きょうは、あとの質問との関係で、これ以上はちょっとこの件については述べる時間が取れませんので、引き続き予算委員会の方でお話をさせていただきたいと思います。 それでは、ごみの有料化の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。今、市長も述べられたように、今、市民生活はなかなか本当に大変なときになっております。今回のこのごみの有料化が、全市民の暮らしにかかわる重大な問題と認識をされているのかどうか、あと質問の関係がありますので簡潔に短く正確にお答えいただきたいと思います。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  ただいま議員御指摘のとおり、市民の皆様方には大変な御負担をお願いするということになります。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  大変な御負担を与えるということは、もう当然わかっているわけですけれども、ということは重大な市民の暮らしにかかわる問題だと認識をされているという回答だというふうに思います。 それであるならば、まずはきのうの論議でもありましたように情報をしっかり開示をする。そして何よりも市民の皆さんに対しての丁寧な説明が必要ではないかというふうに思いますが、何一つ今のところ説明をされておりません。これはどういう問題として私たちがとらえなければいけないかというと、まず市長の姿勢についてどうかということでお伺いをいたします。 市長は、行財政運営に関する基本方針、今後の行財政のあるべき姿というこの第2項に、市民と行政との協働という項目を重要項目として掲げてあります。ここにはどういうふうに書いてあるかというと、「市民と行政は地域づくりのパートナーとしての役割であり、行政と市民とのパートナーシップの構築を早急に行っていく必要がある。さらに市民に対して積極的に行政情報の公開を進めることとあわせ、政策策定時点からの市民の行政参画を円滑に行うことができるようにする」と、これが市長の行財政運営に関する基本方針でありますが、この方針と今回のごみの有料化、さきに議会で決定をして、後で市民の皆さんにお知らせをするというこの手法というのは矛盾をするというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  市民との協働ということでいろんな施策について市民の御意見をお聞きすると、決定した後じゃなくて企画・実行の各段階で市民の皆様方の御意見、パブリックコメント、あるいは審議会への参画、あるいは住民懇談会における直接の対話、こういったものを進めながら市民主役の市政運営をしていきたいと、おっしゃるとおり私は申し上げており、かつ実行もしておるかと思います。 しかしながら、このごみ有料化の問題、これは先ほど部長の方から説明がありましたんですけれども、要するに市民負担に直接伴うもの、具体的には地方税の賦課徴収並びに分担金、それから使用料・手数料、これは水道料金とか下水道料金、ごみ・し尿料金とか、あるいは細かいものから言えば戸籍謄本を取るときの手数料とか、こういったものに関するものは、事前に市民意見を聴取することにはなじまないというような位置づけをされておりまして、地方自治法第74条で認められております住民からの直接請求ですね、条例制定とかあるいは改廃の直接請求、あるいは住民訴訟、こういったものからは除外するという規定になっております。 その規定を受けて、大牟田市でつくっております大牟田市パブリックコメント手続要綱においても、それらについてはパブリックコメントから除くと、なじまないということで定めておりますので、そういった手続の面からいって、今回まず議会で議論をしていただいて、それから住民の皆さんには直接関係することですから説明会等入念にやって、そして周知期間も今のところ6カ月ということで予定しております。その間にそういった細かい住民説明をやっていきたいと、遺漏のないように実施していきたいと、このように考えておるところでございます。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  今の説明はきのうも受けておりますので、それはお聞きしております。きのうの部長の答弁は、今述べられた理由で手続上は市民を無視したものではありませんということでした。それは、でもよくよく考えてみれば、手続上はそうかもしれないけれども、裏返せば実質上は市民を無視していることでもあるんですよ。しかも、市長が今おっしゃったその手続上がそういうことで済むことであれば、じゃなぜわざわざ後で市民説明会を開くというんですか、それはちょっと整合性がありませんよ。であるからきのうは手続が問題である。  何でかというとごみ問題の解決というのは、市民の協力なしには解決できないんですよ。市民と行政がしっかり手を結び合って認識を一にして、そしてこのごみの問題を解決しようという、それこそ市民と行政との協働による粘り強い作業以外にはですね、このごみ問題というのは解決しないんです。それが大基本です。 であるから、きのうの答弁も後でしっかり  しっかりかどうかわからないが説明会をするというわけでしょう。だから行政上の手続でそういうふうに、「いや、もう別にこれで議会優先でいいんだよ」ということであれば、別に市民説明会をする必要はないじゃないですか。でありますから、私は今、市民と行政との協働についての市長の基本的な姿勢をお伺いしたわけです。よろしいですか。 もう一つ言わせていただきます。今回のこのごみ有料化の進め方は重大な市長公約違反になると私は思いますが、市長はどう思われますでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  結論から言いますと、公約違反であるとは思っておりません。こういった地方税への賦課とか、使用料・手数料を上げるとか上げないとか。上げなければ賛成は多数あると思いますけれども、そういった問題については、やはり行政責任でもって総合的に判断をして、責任持って実施に移すということが自治法でも求められている行政の責任であると、このように考えております。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  それではですね根拠を言います。これは市長の市政公約です。市政公約の3番目ですよ、ネイブルランドの損失と違ってこれは上位です。よろしいですか。ここにはこう書いてあります。 市民主役の行政システムを創造します。1.市民主役のまちづくりのためには十分な情報公開をキーワードに、市民に開かれた制度とするために等々、こういう基本です。要するに市民主役のまちづくり、情報公開、これは市長の選挙公約・市政公約の柱なんですよ。この精神に照らして、今回の市民無視のこのごみ有料化計画、この進め方、これは公約違反に当たらないでしょうか、どうぞ。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  先ほど申しましたとおり、議会で議論をしていただいた後、実施に当たりましては市民の皆さんの御意見、ごみの減量化をいかにしたらいいのかとか、いろいろ多方面にわたる事柄について市民の皆さんと綿密に相談して、市民生活に支障のないような形でごみの減量化を図っていきたい、このように考えております。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  公約違反の話は、また後日させていただきます。本当にこれは大問題だと思うんです。大体どういう問題がそもそも今回大きな問題としてあるのか。これはそもそも、今、市長もおっしゃったようにごみの減量化に取り組みたいということで言ってありますが、今回のこの市民への説明、市民の納得、このことを軽視をしたこのやり方は、要するにごみ問題の解決にとっては最も最悪のやり方だというふうに、今、全国で言われています。市民合意、市民と行政との認識の一致をしないこういうやり方は、いわゆるトップダウン方式です。市民と協働、市民が主役の考え方と全く正反対の今までのトップダウン方式、「最初に決めて後でお願いします」こんなやり方は全く旧来の手法だと言わなければならないと思います。 最も問題なのは、市民をわきに置いて本当に本市のごみの問題が解決するのか、市民の十分な協力なしに、行政の力だけで今回のごみの問題が解決するのか、そこを説明してください。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  市民の協力なしでは、ごみ問題は解決しないと思っています。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  それでは具体的に聞きます。有料化を今回とられる、有料化はごみの減量になるというふうな認識でしょうが、いろんなケースがあります。これは決してそうは言えないんです。全国どこを調べてもそう言えないです。ですから当然、福岡市、特にここら周辺のところは失敗したところ、成功したところ、十分お調べになっていると思います。例えば、周辺で言えば太宰府市とか大野城市、筑紫野市、ここら辺は、今現在、有料化した後どうなっているのか。そして「大牟田ではごみは減らすよ」というその根拠は何か、そこをお答えください。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  ただいま議員御指摘の点でございますが、1点目は、まずごみの有料化を行った後、リバウンド現象というのがあるという意味での御指摘かと思います。 確かに先進他都市におきましては、一定期間有効な方法として採用をいたしておりましたけれども、数年後に元に戻ったというケースも多々見受けております。そういった意味では私どもの方も、その点は大変危惧しておるところでございまして、ただ先進的に取り組まれております久留米市におきましては、実施後12年ほど経過をいたしておりますが、現在もごみ減量化の効果は生きておるというようなこともございます。 そういったことも含めまして、私どもの方としては、いろいろ有料化だけがすべてということではございませんで、ほかの減量化策につきましても、ただいま議員も御指摘のとおり、市民の皆さん方との協働がなくてはごみ行政の推進はできないというふうには認識していたしておりまして、地元説明会等を通して市民の皆さん方の御協力をいただきながら、基本は三つのR、リデュース、リユーズ、リサイクル、この三つと思います。それを推進するための地元の皆さん方の御意見も賜りながら、ごみ処理基本計画も見直してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  具体的に言いますとですね、太宰府市でも大野城市でも筑紫野市でも有料化して、ずっと右肩上がりでごみの量がふえております。もちろん減っているところもあるでしょう。しかし、ふえているところもある。なかなかこれは統一的に有料化が減量化に有効であるというのはまだ証明されていないんですよ。ただ、証明されているところもあります。 よろしいですか、これは有料化せずにごみを減らしているところが、名古屋市があります。名古屋市は、ごみ量を有料化せずに20%減らしている。ここは何で20%減ったかと言いますと、まず市長がごみ非常事態宣言、もうこれ以上ごみがふえたらどうもこうもいかんと、市長名でごみ非常事態宣言を出しました。そしてその後されたのは、ごみ減量市民大集会の開催です。ごみ問題をテーマにしたごみを減量する市民大集会を開催しているんです。こういう努力こそ今するべきなんです。 ごみ問題の解決が今回の有料化の動機であるならば、こここそまず先にして、そして本当に有料化というのが有効な手であるならば、そういう市民合意ができれば、それは市民の皆さんにお願いをして、行政と市民とがしっかりと手を結んで解決をするという方向性が出てくるでしょう。 でも、きのうも言われているように全く反論できてないじゃないですか。市民説明の問題ですよ。入口が違う。もうプロポーズをする前に入籍を急ぎよるわけです。プロポーズをしてからオーケーもらう前に、もう早く籍を入れてその後何とかお願いをしたい。そういうやり方はもう全然だめです。やっぱり市民に対するしっかりした丁寧な説明、そして納得、これなしにはこのごみ問題は解決しないというのはきのうの論議でもはっきりしたじゃないですか。 だから名古屋市がやったように、本当に大牟田市がそれほどひどいごみの増大が喫緊の課題であるならば、市長名で非常事態宣言でも出していただいて、そしてしっかり各地域で住民懇談会をやったように、ごみ減量の市民懇談会、そういうのを開催して、その末に有料化の結論を得る。市民合意を得る。これが絶対オーソドックスな一番の正しいやり方だというふうに私は思います。それに対する反論があったらお答えください。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  先ほど名古屋の例を御説明いただきましたんですけれども、やはり名古屋は名古屋の事情があるというふうに私は思います。私が聞いたところによりますと、名古屋は埋立場がもうないというような危機感があったと、とにかく市民がごみ出しても燃やして焼却灰にしても、それを捨てるところがない。こんな状況ですよね。そういう中で、そういう危機感のもとで市長が率先垂範して、ごみ減量の音頭をとって市民に協力を求めたと、私はこういうことがあって効果をあらわしたんじゃないかなというふうに思います。大牟田市は大牟田市の事情でもって、何とか市民の皆さんと協働でごみ減量化を図っていかなければならないと、このように思っております。 それから何回も御質問されるんで手続面について申し上げますと、やり方はいろいろあろうかと思いますけれども、例えば国税の場合は各地で公聴会を開いたりして、専門家の意見を聞いて、そして税制の改正を実施するとか、いろんな例はあろうかと思いますけれども、国民に直接、税金の問題を、「上げたいけど賛成ですか、反対ですか」というようなことを聞くことはないというふうに私は思います。そういう例は今まで1回もない。 それから大牟田市においてもいろいろ使用料・手数料を改定しておりますけれども、その場合にもそういったことはなくて、やはり市民の代表であられる議会の皆さん方のチェックを受けて、そして十分な審議のもとで決定していただいておると、このように考えております。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  市民との協働が必要である。そういうふうな手続になってないから今問題にしているということなんですよね。本当にやり方を間違えたら、大牟田弁で言えば「やり損なう」ということになるんです。市民の協力、市民の理解、それを最優先にする姿勢、それが私は市長の進められる市民派と自称される市長の目指される市民との協働というふうに受け取りましたが、今のお話はとてもじゃないが納得できる話ではありません。今回のこのごみ有料化の皆さんの理由とされている幾つかのポイントについて説明をしていただきます。 まず、負担の公平性という問題ですが、負担の公平性、所得が高い低い、いろんな市民の方がいらっしゃいます。年収1,000万円の人も1年間に100万円の年金の人も、1枚50円の御負担をお願いするというのが今回の展開になっておりますが、これは消費税と同じ収入にかかわらず一律に料金設定をされるという計画になっておりますが、この負担の公平性をどう考えるのか、公平になっているのか収入の面でですよ。それから低所得者対策はどのように計画をされているかお答えください。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  今回、私どもの方で申し上げております負担の公平と申し上げますのは、排出される量に対するものでというふうに解しております。要は、ごみ減量化に努力をされている御家庭とそうでない御家庭での負担の公平性を保つという意味で考えております。 確かに、議員御指摘の要するに所得の増減  多少にかかわる負担の公平性ということについては、今日御提案をしておる提案の中では特に反映はさせていただいてはおりません。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  低所得者対策をお聞きしておりますけれど、答えてください。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  失礼いたしました。低所得者対策につきましては、一応私どもの方といたしましては、私どもが持っております廃棄物の処理及び清掃に関する条例というものの中に、市長の裁量で行える分がございます。そういった中で、できるものについては検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  ごみの有料化を意識改革へのきっかけにするという、これもまた主要な理由づけにしてありますけれども、このやり方は具体的には全国の環境省のデータを調べましても、ごみの有料化によって不法投棄がふえる。そして決してごみ減量などの行動のきっかけにならない。このことがデータでも明らかになっております。有料化した市町村では「不法投棄が増加した」が35%、さらに「不法投棄がふえて減量効果なし」この答えも10%、このように出ておりますが、これはどのように理解をされるでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  さきの大橋議員の御質問の中でも申し上げましたけれども、ごみ有料化に伴うトラブルと申しますか、そういったものの中の一つとして不法投棄、あるいはごみ出しルール違反による排出というのが懸念をされておるというのは事実でございます。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  今回の計画は、きのうの論議を聞いておりましても、最初から提案の中身がわかりません。ごみ問題の解決というのが、本来は皆さんから投げかけられた提案の内容でございますが、これまでの論議を聞いておりますと、もう財源目的だけです。その証拠に、ごみの問題を本当に解決しようとしないじゃないですか。市民の皆さんと行政との協働でしっかりごみ問題を解決するという方向性がないじゃないですか。市民無視じゃないですか。このようなやり方ではですね、ごみ問題は解決しないというのはもうはっきりしております。最悪のやり方です。であるから、きのうから見え隠れしておりますように、市長さんの口からは「財政が赤字だから、この負担をお願いしたい」それが見え隠れしております。 それで具体的にお聞きしますけれども、今回のこのごみの有料化というのは、例えばクリーンセンター時代のごみの処理費用と、RDF化施設した場合の  RDF化処理をしだしてからの処理費、これがどうもひっかかるんです。で、クリーンセンター時代に1トン当たり幾らで処理をしていたのか。現在、RDF化して1トン当たり今幾らかかっているのか、何パーセント上がっているのか、それを部長お答えください。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  クリーンセンターでの焼却時代、平成13年に焼却をしていたときの処理費でございますが、1キロ当たりの費用が39円21銭でございます。15年、これがRDFセンターに変更になりました1年を通しての費用でございますが39円76銭でございます。
    ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  今の部長のは、ちょっと正確じゃないと思いますよ。私が調べておるところでは、1トン1万3,000円がクリーンセンター時代の処理費でございます。RDF化処理して40%処理費が上がっているんですよ、1万8,000円になっているんです。しかも、ごみの量もふえているというわけでしょう、RDF化施設になって2時間のオーバー稼働です。 ですから私がここでお聞きしたいのは、このRDF化した末に40%、正確にはまた後で調べてください。約40%処理費用が多くかかった。そしてごみの量も多くなって、最初の予想稼働時間よりも2時間オーバーをしなければいけなくなった。これは環境部としてですね、行政として予想をしていた計画かどうか。計画以外の計画、予想していたことかどうかということをお答えください。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  まず、ごみ量でございますが、平成10年に作成をいたしましたごみ処理基本計画におきましては、大牟田・荒尾で6万975トンでございます。それが現実には6万6,000トン強搬入をされておるという状況でございます。それから、RDFセンターになりまして処理費がふえておるという点につきましては、今回、RDFセンターを建設運営するに至りました大きな原因の一つといたしまして、ダイオキシン対策等が必要になっております。そういった意味で、ある程度の費用増はやむを得ないというふうに理解をいたしております。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  正確にお答えください。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  先ほど申し上げましたとおり、RDFセンターを建設運営するに至りました大きな原因は、ダイオキシン対策を講じていくというための中間処理施設ということでございます。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  よろしいですか、私がお聞きしているのは量の増大、ごみ量の増大、そしてごみ処理料の大幅アップ、これが皆さんのちゃんと予定していた見通しがぴしゃっと合っているのかどうかというのを聞いているんですよ。皆さんの計画にちゃんと沿って処理料も上がっていっているのかというのをお聞きしているんです。 ○議長(藤田次夫)  喜多條成則環境部長 ◎環境部長(喜多條成則)  先ほど申し上げましたとおり、施設建設の時点でのごみの搬入予定量は6万975トンを想定をいたしております。それに対しまして、今日6万6,000トン強の搬入があっておりますので、6,000トン程度のごみ量の増加を来しておるということでございまして、そのために2時間程度の延長運転をせざるを得ないというのが今日の状況でございます。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  ちょっと質問に答えられてないですね、時間ないのに、何で何回も聞かせるんですか。もう逃げの答弁やめてくださいよ、いつもそうじゃないですか。前回の議会で真剣にちゃんと質問を解釈して、ちゃんと理解してから答えろと言っているでしょう。何回同じことを聞かせるんですか。よろしいですか、ごみの量とともに処理費を聞いているでしょうが、処理費が40%上がっているのも予想どおりかと聞いているんじゃないですか。何を答えているんですか、まじめにやってくださいよ、次…。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  先ほど申し上げましたとおり、ごみの量が約1割増加をいたしております。その関係で延長運転をせざるを得ないという現状の中で、ダイオキシン対策等の問題もありますけれども、私どもが当初予定をいたしておりました処理費用よりもかなり増加をしているのも事実でございます。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  本当まじめに答えてくださいよね。だから、このごみ処理量のオーバー分が、今回のごみの有料化になっているんじゃないかという質問をしているんじゃないですか。全く本当にもう市民は無視するは、議会は軽視するはじゃ、これはとてもじゃないがこの計画はたまらんですよ。今まで論議をしましたように、きのうからも大問題になっております。市民説明は後回しで、条例化を先にしていいのか。有料化を先に決めていいのか。これに対して説得力のある説明はあっていませんよ、市長もう1回説明してください、わかりやすく。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  条例改正を先にしていただきたいということでございます。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  説明責任をしっかり果たしてやっていただかないと、議会の中でも判断ができないというのがきのうの話であり、きょうの話であります。今までの論議のかみ合わせを聞いて市長、十分なごみの有料化を採択するに、十分な論議がされているというふうに思われるでしょうか。 ○議長(藤田次夫)  古賀市長。 ◎市長(古賀道雄)  本会議でもこのように論議をしておりますし、前には常任委員会なり特別委員会等でも説明をしております。これから、また条例に関する予算特別委員会も、あるいは環境部ほかの予算特別委員会がありますので、そういう場で十分私どもも説明する資料は積極的に出すようにいたしますので、議会の皆さんにおかれましても、与えられておるいろんな調査機能、チェック機能を十分に果たしていただいて、審査の上決定をしていただければよろしいんじゃないかと、このように思います。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  市長、実はきょう初めてお聞きしました。いつからごみの有料化を実施するかですよ。きょう環境部長が先ほど10月からと言われました。これは初めてですよ具体的に言われたのは。お聞きしたのは初めてです。しかも、皆さんが提案してこられたごみの有料化による効果額についても2億5,000万円というふうにお聞きしておりました。 私は質問を準備するに当たって調べたんです。年間2億5,000万円ということは一世帯幾らになるか、そういうことを調べなければいけません。それで本年度の新年度予算には、もう2億5,000万円の効果額ということで書いてあるわけですよね。これはおかしいと、まだ始まっていないのに、いつから始まるかわからんのに、環境部に問い合わせました。「何月からする予定ですか」と聞いたら、「秋口からです」ということです。10月なんていうことは聞いておりません、秋口ということでした。「何で2億5,000万円になるのか」と私が聞いたんです。そしたら、まず今年度分が2億5,000万円秋口からというわけですが、これ大体何カ月分で2億5,000万円になるかというふうに、おわかりになりますか。 ○議長(藤田次夫)  喜多條環境部長。 ◎環境部長(喜多條成則)  私どもの方で試算をいたしております内容といたしましては、年間効果額を2億5,000万円ということでお答えをしたと思います。今回の予算策定に当たりましては、その4分の3に当たります1億8,000万円程度を予算  1億8,297万8,000円を予算計上させていただいております。 ○議長(藤田次夫)  橋積議員。 ◆5番(橋積和雄)  よろしいですか。議会に判断をしてくれと皆さんおっしゃいます。しかし、いつから実施をする予定ということもはっきり言わない。きょう初めてお聞きしました。効果額も2億5,000万円と言いつつ、私がおたくに環境部に尋ねて、「じゃ、平成18年・19年は幾らですか」と言うたら「3億3,000万円」と言われたんですよ。「じゃ、その3億3,000万円の内容は具体的には事業系ごみ・家庭系ごみ・シールいろいろあります。その詳細を教えていただけますか」と聞いたら、そういう要求をしてやっとその資料が手に入ったんです。これで一体どうして議会で判断するんですか。一世帯当たり幾らの負担になるのか。私たちが計算しているじゃないですか、「おたくは何枚使われますか。1週間に何枚使われますか」と、こういうふうなやり方、情報も十分出ておりません。実施月、負担金額、その具体的な3億3,000万円の内容、議会に詳しく説明されておりません。こういう状態で、議会でこの有料化の問題を採決をされて、その後、市民の皆さんにどういう説明をすればいいんでしょうか。 これはとてもじゃないが、議会をしっかり重視をして、そして市民の皆さんとの協力体制をつくっていくという、この本来の行政のスタイルとは全く相反する非常にひどいやり方。行政として特に重要な環境問題でありますごみの問題、これを解決する上では、市民の皆さんの協力あってこそ、これが大原則であります。 ですから、今回の行政側の提案は手続上も、そして何よりもごみ問題の解決にならない大義のない提案だと言わなければならないと思います。そういうところで、そういう問題で私たちは断固このごみの有料化、「大義のない・市民の理解のない・議会軽視」、そして市民無視の今回の提案、断固撤回を求めます。 以上です。 ○議長(藤田次夫)  お諮りいたします。 以上で、本日予定の議事をすべて終わりましたので、本日はこれにて散会したいと存じますが、御異議ありませんか。〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤田次夫)  御異議なしと認めます。 つきましては、明日も午前10時から会議を開き質疑質問を行うことになっておりますので、御承知おき願います。 それでは、本日はこれをもって散会いたします。午後2時09分 散会...